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心窩部の不快感を訴えて来院した35歳女性
2007.10.31 (Wed)
今日の一問必修の基本的事項11「主要疾患・外傷・症候群」
35歳の女性。心窩部の不快感を訴えて来院した。症状は1年以上続いており,既に4か所の病院を受診した。そのたび精密検査を受けたが症状を説明できる異常は認められなかった。しかし患者はこれまでの医師の説明に納得できず,「がんのような重い病気なのではないかと思う。検査でみつからないだけなのではないか。医師が隠しているのではないか」と疑い深く不安になっており,再度同じような精密検査を要求している。
最も考えられるのはどれか。
a うつ病
b 不安障害
c 薬物依存症
d 統合失調症
e 身体表現性障害〈心気障害〉
問題:99C20
正解:e 正解率:71.2%
解説:
「重い病気ではないか」と革新してドクターショッピングを繰り返すのみで、その他の精神症状の記載がない(このケースでは、妄想といえるほど強いものではない)。その点からすれば、身体表現性障害が最も考えられる。
①4カ所の病院で受診(→いわゆるドクターショッピング)
②精密検査で異常なし(→精神科的疾患を疑う)
③重い病気ではないかと不安(→身体表現性障害(心気障害)の主症状)
×a 身体愁訴や重い病気を疑い不安になることは、うつ病でもみられるが、抑うつ気分や無気力などのうつ病の症状の記載がない。
×b 主題は重い病気であるという確信に伴うものであり、漠然とした不安ではないため、不安障害は否定される。
×c 薬物依存症を疑う記載はない。
×d 統合失調症では、しばしば心気妄想がみられるが、この場合は妄想といえるほど強いものではない。
○e 身体表現性障害〈心気障害〉では、重大な疾患に雁患しているのではないかという確信を実在しない疾患に対してもち、その恐怖や不安からしばしばドクターショッピングを繰り返し問題となる。
35歳の女性。心窩部の不快感を訴えて来院した。症状は1年以上続いており,既に4か所の病院を受診した。そのたび精密検査を受けたが症状を説明できる異常は認められなかった。しかし患者はこれまでの医師の説明に納得できず,「がんのような重い病気なのではないかと思う。検査でみつからないだけなのではないか。医師が隠しているのではないか」と疑い深く不安になっており,再度同じような精密検査を要求している。
最も考えられるのはどれか。
a うつ病
b 不安障害
c 薬物依存症
d 統合失調症
e 身体表現性障害〈心気障害〉
問題:99C20
正解:e 正解率:71.2%
解説:
「重い病気ではないか」と革新してドクターショッピングを繰り返すのみで、その他の精神症状の記載がない(このケースでは、妄想といえるほど強いものではない)。その点からすれば、身体表現性障害が最も考えられる。
①4カ所の病院で受診(→いわゆるドクターショッピング)
②精密検査で異常なし(→精神科的疾患を疑う)
③重い病気ではないかと不安(→身体表現性障害(心気障害)の主症状)
×a 身体愁訴や重い病気を疑い不安になることは、うつ病でもみられるが、抑うつ気分や無気力などのうつ病の症状の記載がない。
×b 主題は重い病気であるという確信に伴うものであり、漠然とした不安ではないため、不安障害は否定される。
×c 薬物依存症を疑う記載はない。
×d 統合失調症では、しばしば心気妄想がみられるが、この場合は妄想といえるほど強いものではない。
○e 身体表現性障害〈心気障害〉では、重大な疾患に雁患しているのではないかという確信を実在しない疾患に対してもち、その恐怖や不安からしばしばドクターショッピングを繰り返し問題となる。
胸痛、頻脈およびめまいを主訴に来院した25歳男性
2007.10.30 (Tue)
今日の一問必修の基本的事項11「主要疾患・外傷・症候群」
25歳の男性。突発的に起こる胸痛,頻脈およびめまいを繰り返し,動揺性高血圧もあるため紹介され内科に入院した。心筋逸脱酵素などの血液検査,心電図検査,心エコー検査およびトレッドミル検査を受けたが異常はなかった。褐色細胞腫,カルチノイド,低血糖,甲状腺疾患などについて検査を受けたが異常は見出されなかった。
この患者に対する適切な対応はどれか。
a 病気はないと言って退院させる。
b 三次医療機関に紹介する。
c 不安障害の可能性を検討する。
d 降圧薬を投与する。
e ニトログリセリンを投与する。
問題:96F22
正解:c 正解率:84.8%
解説:
①25歳男性。
②突発的に起こる胸痛、頻脈およぴめまいを繰り返し、動揺性高血圧もある(→突然の身体不調)
③身体的には異常所見がない(精神科的疾患を疑う)
×a 患者と接する医師の姿勢としては、苦しみに対する共感と受容が望ましい。苦しみを訴えているのにもかかわらず、そこで「病気はない」と言って退院させるのは望ましくない。
×b 三次医療機関ではより高度な検査、治療が行われるが、紹介前にまずは精神科的疾患を考えてみるべきであると思われる。
○c 不安障害の可能性を検討し、入院中から精神科にコンサルテーションする。
×d ×e 安易な投薬は不安を助長する可能性がある。
25歳の男性。突発的に起こる胸痛,頻脈およびめまいを繰り返し,動揺性高血圧もあるため紹介され内科に入院した。心筋逸脱酵素などの血液検査,心電図検査,心エコー検査およびトレッドミル検査を受けたが異常はなかった。褐色細胞腫,カルチノイド,低血糖,甲状腺疾患などについて検査を受けたが異常は見出されなかった。
この患者に対する適切な対応はどれか。
a 病気はないと言って退院させる。
b 三次医療機関に紹介する。
c 不安障害の可能性を検討する。
d 降圧薬を投与する。
e ニトログリセリンを投与する。
問題:96F22
正解:c 正解率:84.8%
解説:
①25歳男性。
②突発的に起こる胸痛、頻脈およぴめまいを繰り返し、動揺性高血圧もある(→突然の身体不調)
③身体的には異常所見がない(精神科的疾患を疑う)
×a 患者と接する医師の姿勢としては、苦しみに対する共感と受容が望ましい。苦しみを訴えているのにもかかわらず、そこで「病気はない」と言って退院させるのは望ましくない。
×b 三次医療機関ではより高度な検査、治療が行われるが、紹介前にまずは精神科的疾患を考えてみるべきであると思われる。
○c 不安障害の可能性を検討し、入院中から精神科にコンサルテーションする。
×d ×e 安易な投薬は不安を助長する可能性がある。