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OSCE対策「病名告知:慢性骨髄性白血病」

2007.03.04 (Sun)


OSCE対策「病名告知:慢性骨髄性白血病」



CML:イメージ(白血病)、死への恐怖、治療、QOL
20代 男性(女性) 会社員で一人暮らししている。
検診で白血球増加を指摘され、精査目的で来院。本人の同意を元に、骨髄穿刺を行った。
その結果、フィラデルフィア染色体陽性、遺伝子の再構築あり。穿刺の段階で、本人に何の病気か聞かれたが、詳しい検査がまだ告知していない。本日、病名を聞きに来院。

・ポイント
1)骨髄穿刺で確定診断がついており、それを告げなくてはならない。
2)「白血病」という病名を告知するため、患者の受けるショックを考慮する。
3)患者の「白血病」に対するイメージを聞き、不安を取り除くようつとめる。
4)QOLと治療の兼ね合いについても述べる。
5)家族への説明を行い、協力を得るという提案を行う。もちろん、プライバシーに考慮し、了解を得るようにする。

・基本的な流れ
こんにちは、診させていただく□□と申します。
○○さんですか?以前に骨髄検査をされたかと思いますが、結果が出ました。それにともないまして、病名が確定しました。病名は、慢性骨髄性白血病です。

白血病…と言われてしまい、ショックのことかと思います。ですが、今あまり症状といったものがないかと思いますが、今のような状態を慢性期、といいまして、健康状態はそれほど悪くないのです。外来治療で異常な白血球数をコントロールすることも可能で、通常の日常生活を送ることが出来ます。白血病で問題となる、感染症も貧血も出血も問題になりません。決して、不治の病ではないということをご理解いただきたいと思います。

問題となるのは、急性転化といいまして、一部の癌化した細胞が急激に増えていってしまうような状態になると、感染症や貧血、出血などが起こってしまい、治療も強力な化学療法が必要となります。そうならないように、お薬などで安定化させていきます。

・白血病とは(CMLのイメージについて/質問を受けた場合に備え)
血液の細胞には、赤血球、白血球、血小板などがありますが、これらは骨髄にある造血幹細胞が増えることで、こういった血液細胞が造られます。この造血幹細胞が各血液細胞に育っていくいずれかの段階でガン化が起こると、白血病やリンパ腫となります。
その結果、白血病細胞は無制限に増殖して種々の臓器に侵入するとともに、正常な造血細胞を圧迫して正常の3種の血球が造られるのを阻害します。この結果、貧血、感染症や出血といった白血病に典型的な症状が出てきます。このように白血病は「血液のガン」と言われます。白血病の原因は徐々に解明されつつありますが、まだまだ不明な点が数多くあります。

・治療法
現在は、骨髄移植やグリベックと呼ばれる、お薬による治療法があります。
骨髄移植は、強力な抗がん剤、放射線治療で白血病細胞を死滅させ、その代わりに健康人の造血幹細胞を移植するもので、ドナーの存在が必要です。
一方、グリベックというお薬に関してですが、慢性骨髄性白血病は、造血幹細胞に相当するある細胞において染色体の異常な組み替えがおこります。グリベックは、この組み替えを阻止して、癌細胞の増殖を防いでくれます。副作用は比較的軽く、嘔気・嘔吐、筋肉の痙攣や筋肉痛、まぶたのむくみや皮膚の発疹などが見られます。グリベックなら、外来で経過をみていきながら治療も可能です。決して、すぐ亡くなってしまうといった病気ではありません。これから、一緒に治療していきましょう。また、治療にはご家族のご協力が必要になってくるかと思われます。もしよろしかったら、ご家族にも病気に関しましてご説明いたしますが、いかがでしょうか?…そうですか、了解いたしました。ご都合のつく日にお集まりいただいて、説明させていただきます。

・治療費について
グリベックは1錠(グリベックカプセル100mg1カプセル)3,000円ほどです。[3213.70円(2006年4月現在)] それをまずは一日4錠ですので、月に38万円、三割負担で11万ほどです。ですが、高額療養費制度というものがありまして、超過した治療費に関しましては、還付されます。


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