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急性腎不全について

2007.05.15 (Tue)
【問題】急性腎不全について、正しいものを、1つ選べ。
a.尿量が1,500ml/dayであるなら、急性腎不全は否定的である。
b.健常人の両腎を摘出したとすると、翌日の血清クレアチニンは6mg/dl以上となる。
c.腎前性と腎性腎不全の鑑別には、尿中カリウム濃度の測定が有用である。
d.血清クレアチニンにより、血清尿素窒素の方が腎機能の経過を見るのに適している。
e.腎前性腎不全の状態が続くと、腎性腎不全に移行する。



【答え】e.
【解説】
a.急性腎不全では、乏尿期(1500mL/dayが400mL/day以下に減少)→多尿期(2000mL/day)→回復という臨床経過を経る。ゆえに、尿量だけで否定することはできない。

b.クレアチニン産生量は男性で1.5~2g/day、女性で0.8~1.5g/day程度であるため、6mg/dl以上とはならないと考えられる。

c.腎前性と腎性腎不全の鑑別には、尿中ナトリウム濃度を用いる。
 ・腎前性腎不全→体液が減少しているので、ナトリウムを温存することによって浸透圧を上げて脱水を防ごうとし、尿中ナトリウムは低下。
 ・腎性腎不全 →腎臓がナトリウムを保持する機能を失うので、尿中ナトリウムは上昇する。

d.血清尿素窒素は、食事による蛋白質質の摂取や脱水などの影響を受けるのに対し、クレアチニンは食事などからの影響を受けないため、経過を見るためには血清クレアチニンのほうが適していると考えられる(ただし、クレアチニンも多発性筋炎などの筋疾患などで低値になり、筋肉増量や甲状腺機能亢進などで高値になる傾向がある)。

e.脱水、ショック等の腎前性腎不全に始まっても、それが程度が高くかつ長引くと腎組織に虚血性の障害を生じ、最も弱い尿細管が急性尿細管壊死(ATN)の状態となり腎性腎不全に移行する。


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