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蛋白尿について

2007.05.15 (Tue)
【問題】蛋白尿について正しい記載を1つ選べ。
a.糸球体内皮細胞のスリット膜が障害されると、蛋白尿が出現する。
b.尿蛋白と尿ナトリウム濃度の比は、一日尿蛋白排泄量の指標となる。
c.健常人でも、0.5g/day程度の尿中への尿蛋白排泄を認める。
d.蛋白尿の定性試験(試験紙法)は、アルブミン濃度に依存する。
e.尿細管障害では、0.5g/day以上の蛋白尿が出現することはない。



【答え】d

【解説】蛋白尿は、生理的蛋白尿(体位性蛋白尿、運動性蛋白尿)を除いて、以下のような原因をもつ。
1)腎前性:処理する量が多すぎる腎前性尿蛋白(Bence Johns蛋白、Mb、Hbなど)
2)腎性:糸球体が原因で起こる糸球体性蛋白尿
3)腎後性:再吸収できなくなる尿細管性蛋白尿(β2-ミクログロブリン排泄増加)

a.糸球体毛細血管壁は、毛細血管内皮細胞、糸球体基底膜、糸球体上皮細胞(足突起)の三層構造をしている。この中で、血清蛋白のバリア機能を持っているのは、
 ①糸球体基底膜
 ②糸球体上皮細胞
 それぞれ、size barrierおよびcharge barrier によって、バリア機能をもっている。
 スリット膜は糸球体上皮細胞の足突起間によって形成されており、アルブミンなどの血清蛋白の透過を防ぐバリア機能を果たしている。内皮細胞ではない。

b.蛋白尿の定量には、蓄尿(24時間法)が最も正確だが、簡易的には、随意尿にて尿中のCrに対する尿蛋白の濃度比 をとり、1日の蛋白尿を推定する方法がある(尿中のグラムクレアチニン比)。一日蛋白尿とほぼ相関すると考えられており、外来などでは頻用される。

c.健康な人でも1日100~150mg以下の尿タンパクは認められることがある。通常、総蛋白として200mg/day以上排泄される場合を蛋白尿と言う。

d.尿蛋白の検出法には、定性法(試験紙法)と定量法(SSA法、ピロカールレッド法など)がある。定性法はアルブミンを検出するのに対し、後者は高感度(5~10mg/dl)かつすべての蛋白を検出することができる。

e.尿細管性蛋白尿は、2g/dayを超えるものは少なく(比較的軽度)、その中でアルブミンの占める割合は少なく、β2-ミクログロブリン排泄増加をみるなどの特徴がある。


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