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甲状腺機能亢進症の症状

2007.06.04 (Mon)
今日の一問必修の基本的事項11「主要疾患・外傷・症候群」
甲状腺機能亢進症にみられないのはどれか。
a 体重減少
b 脈圧増加
c 洞性徐脈
d 筋力低下
e 手指振戦


正解:c 正解率:85.8%

解説:甲状腺においてホルモンの合成と分泌が増加し、そのために甲状腺ホルモン過剰の症状が出現している状態を甲状腺機能亢進症という。臨床的には、
1)甲状腺中毒症の諸症状のあること
2)血中甲状腺ホルモンが増加していること
3)放射性ヨード甲状腺摂取率が増加して,甲状腺におけるホルモン合成の増加が裏づけられることにより診断できる。

症状としては、
1)甲状腺腫
2)循環器症状:頻脈、動悸、体動時息切れなどの自覚症状が高率に見られる。頻度は高くないが不整脈(心房細動が多い)もある。老齢者では心不全を呈することがある。血圧は収縮期圧が上昇するといわれてるが、顕著な高血圧を示す例は少ない。
3)精神・神経・筋症状:手指や眼瞼の振戦がほとんどの患者に見られる。また全体的に落ち着きのない印象を受ける。イライラや不眠、易疲労感、集中力低下等の自覚症状を訴えることも多い。筋力低下は自覚症状あるいは他覚所見として認められる。青壮年男性患者では周期性四肢麻痺を示すことがある。
4)代謝亢進症状・消化器症状:発汗過多と軽度の体温上昇をきたし、口渇・多飲を認める。食欲増加を伴う体重減少は本症に特有の症状であるが、10~20歳代の若い女性患者では体重増加を示すことがある。暑さに弱く寒さに強いのも特徴的所見である。排便回数が増加し、軟便や下痢になりやすい。
5)皮膚症状:手掌が暖かく湿っている。毛髪が柔らかくなり脱毛しやすい。全身の皮膚の色素沈着傾向を認める。頻度は高くないが白斑、爪の異常(onycholysis)などもみられる。バセドウ病患者ではまれに脛骨面限局性粘液水腫(pretibial myxedema)を認める。
6)眼症状:主な症状としては眼球突出、上眼瞼の退縮、外眼筋麻痺による複視、眼瞼浮腫、結膜充血などが見られる。バセドウ病眼症の高度なもの(眼球運動障害や視力障害をきたす)は悪性眼球突出症(malignant exophthalmos)と呼ばれる。
7)その他:性腺機能異常として、月経不順、稀発月経や出血量の減少が見られる。妊婦では早流産をきたしやすい。

ゆえに、c 洞性徐脈は誤りであり、頻脈となる。


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