医学生/研修医向け 基礎医学 内科学 ゴロ合わせ 内科認定医試験
診療データ TNM分類一覧 病期(ステージ)一覧 抗菌薬 診断基準・ガイドライン一覧

当サイトのページランキング

「会社に行きたくない」と言って来院した45歳男性

2007.06.14 (Thu)
今日の一問必修の基本的事項11「主要疾患・外傷・症候群」
 45歳の男性。「会社に行きたくない」と言って来院した。10歳ころから,人前で食事をしたり,話をしたりするのが極端に苦手になった。就職してからは,周囲から見られているようで,電車での通勤が辛かったと言う。最近部長に昇格し,朝礼の司会をせねばならなくなった。このことが辛く,退職したいとすら思うと言う。
 最も考えられるのはどれか。
a うつ病
b 不安障害
c 統合失調症
d Alzheimer病
e 身体表現性障害



正解:b 正解率:54.2%

解説:
①「会社に行きたくない」
②10歳頃から人前で食事をしたり、話をしたりするのが極端に苦手(→過度の対人緊張)
③周囲から見られているようで、電車での通勤が辛い(→特定の状況での注察念慮)
④部長に昇格し、朝礼の司会が辛い(→社会的状況の増加に伴う対人緊張)

これらの症状から、社会不安障害と診断される。
注目を集める場面において、誰しも不安を感じる事があり、それをあがり症と呼んだり、特にあがりやすい人をシャイと呼んだりする。しかし、それが原因で日常生活に支障をきたすような事はなく、そういった場面に慣れるうちにあがりにくくなるものであり、身体的な症状はあまり発現しない。

これに対して社会不安障害(social anxiety disorder)では、非常に強い不安を感じるあまり震え・吐き気などの身体症状が強く発現し、そういった場面にはなかなか慣れないためたとえしなければならない事であっても次第に避けるようになり、日常生活に多大な影響を及ぼす。

×a 抑うつ気分、意欲低下の記載はないため、うつ病とは異なる。

○b 「過度の対人緊張」や「特定の状況での注察念慮」、「社会的状況の増加に伴う対人緊張」などがみられ、社会不安障害と診断される。

×c 幻聴や妄想はなく、本症では統合失調症とは診断されない。

×d 記銘力障害や見当識障害は認められないため、Alzheimer病とは異なる。

×e 身体症状についての記載はないため、身体表現性障害とは異なる。

【関連記事】
本当は怖い恥ずかしがり屋-社会不安障害


トップページへ  |  この記事へのリンク  |  今日の一問一答
Adminブログパーツ