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夜間、突然の呼吸困難を訴え救急車で来院した55歳男性

2007.07.06 (Fri)
今日の一問必修の基本的事項11「主要疾患・外傷・症候群」
 55歳の男性。夜間,突然の呼吸困難を訴え救急車で来院した。5年前に拡張型心筋症の診断を受けている。喘鳴が著明で泡沫状ピンク色の喀痰排出があった。マスクで酸素投与(6 l/分)を開始した。呼吸数23/分。脈拍数124/分,整。血圧98/78mmHg。動脈血ガス分析:pH 7.28,PaO2 68Torr,PaCO2 52Torr。胸部X線写真は両側肺門部を中心に蝶形陰影を呈する。
 まず投与すべき薬剤はどれか。
a アルブミン
b 重炭酸ナトリウム
c プロプラノロール
d プレドニゾロン
e フロセミド



正解:e 正解率:80.1%

解説:
①55歳男性
②夜間,突然の呼吸困難を訴え来院(→肺水腫、肺梗塞、気胸、喘息発作、急性心不全などを鑑別する)
③拡張型心筋症の既往(→うっ血性心不全)
④喘鳴が著明(→喘息、気管支拡張症、細気管支炎、肺炎、肺水腫などが鑑別として挙げられる)
⑤泡沫状ピンク色の喀痰(→肺水腫、肺うっ血では、泡沫状痰が認められ、ピンク色の泡沫状痰が少量ずつ繰り返し出される)
⑥脈拍数124/分,整。血圧98/78mmHg(→頻脈および血圧低下)
⑦動脈血ガス分析:pH 7.28,PaO2 68Torr,PaCO2 52Torr(→Ⅱ型呼吸不全、呼吸性アシドーシスを呈している)
⑧胸部X線写真で両側肺門部を中心に蝶形陰影(→肺水腫を呈している)

以上より、拡張型心不全によるうっ血性心不全、肺水腫を呈している。

×a 熱傷、ネフローゼ症候群、肝硬変などのアルブミンの低下がある場合には補充する必要があるが、本症例では心不全治療を優先すべきである。

×b pH7.2以下のアシドーシスでは、重炭酸ナトリウムで補正する必要があるが、本症では現在、不要であると思われる。

×c 慢性期の心不全にはβブロッカーは用いられるが、急性期の治療には禁忌となる。

×d 心不全治療において、プレドニゾロンの適応はないと考えられる。

○e 急性期の心不全状態であり、まずはフロセミドによって肺うっ血を改善する必要がある。


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