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突然の激しい腹痛を主訴に来院した72歳男性

2007.07.11 (Wed)
今日の一問必修の基本的事項11「主要疾患・外傷・症候群」
 72歳の男性。突然の激しい腹痛を主訴に救急車で搬入された。高血圧の治療中で拍動性の腹部腫瘤を指摘されていた。意識は清明。身長168cm,体重72kg。脈拍116/分,整。血圧68/48mmHg。顔貌は苦悶様。冷汗著明。血液所見:赤血球310万,Hb 10.0g/dl,Ht 28%,白血球11000。
 確定診断に必要な検査はどれか。
a 心電図
b 呼吸機能検査
c 腹部X線単純撮影
d 腹部造影CT
e 消化管内視鏡



正解:d 正解率:83.5%

解説:
①72歳男性(→高齢男性)
②高血圧で加療中,拍動性の腹部腫瘤を指摘(→動脈硬化に起因する腹部大動脈瘤)
③急激な腹痛(→破裂による疼痛)
④血圧68/48mmHg(→低血圧、ショック)
⑤Hb10.0g/dl,Ht28%(→出血による貧血が疑われる)  
⑥白血球11,000(→破裂による炎症性のWBC上昇)
⑦苦悶様顔貌,冷汗著明(→疼痛による所見)   

上記から、腹部大動脈瘤破裂と診断される。
×a 心電図は、腹部大動脈瘤の確定診断には、用いられない。

×b 呼吸機能検査は、破裂前であったら、術前検査の一つとして行うかも知れないが、破裂後では診断的意義は少なく、確定診断に用いられない。

×c 腹部エックス線単純撮影では、腹部大動脈石灰化影がみられることがあり、腹部大動脈瘤診断のきっかけとなることは多いが、ショック時の確定診断としては不十分である。

○d 腹部造影CT により、病変や破裂部位が特定でき、確定診断とともに手術に際して必要な情報が得られる。

×e 消化管内視鏡検査は、消化管出血などが疑われる貧血などで行われるが、本症例では意義は薄い。


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