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吐血のため救急車で来院した65歳男性

2007.07.13 (Fri)
今日の一問必修の基本的事項11「主要疾患・外傷・症候群」
 65歳の男性。吐血のため救急車で来院した。
現病歴:2日前から風邪気味で感冒薬を服用していた。今朝,突然嘔気があり洗面器一杯の新鮮血を吐血した。
既往歴:25年前に胃切除術の際に輸血を受けた。数年前から肝硬変を指摘されていた。
現症:身長165cm,体重61kg。体温36.6℃。脈拍120/分,微弱,整。血圧72/40mmHg。皮膚は蒼白で頸部にクモ状血管腫がみられる。眼瞼結膜に著明な貧血を認め,眼球結膜に黄疸を認める。胸部所見では心音と呼吸音とに異常を認めない。腹部は軽度膨隆し,肝・脾は触知しない。
 直ちに行うべきことはどれか。
a 静脈路確保
b 気道確保
c 胃管挿入
d 上部消化管造影
e 腹腔穿刺



正解:a 正解率:74.8%

解説:
①洗面器一杯の新鮮血を吐血(上部消化管出血を考える)
②25年前に輸血を受ける(ウィルス性肝炎?)
③肝硬変を指摘される。
④脈拍120/分,微弱,整(出血により頻脈)
⑤血圧72/40mmHg(出血性ショック→低血圧?)
⑥皮膚は蒼白で頸部にクモ状血管腫がみられる。眼瞼結膜に著明な貧血を認め,眼球結膜に黄疸を認める。(肝硬変による貧血、黄疸がみられる)
⑦胸部所見では心音と呼吸音とに異常を認めない(呼吸困難などはない)

上部消化管出血による吐血(食道静脈瘤の破裂)が起こっている。血圧が72/40mmHgと低下しており、出血性ショックへの対応が必要である。

○a 出血性ショックであることから、細胞外液の輸液、輸血をする必要がある。

×b 呼吸音に異常を認めず、呼吸困難も訴えていないため必要ない。

×c 脳波測定の必要性はない。

×d 肝臓の状態を確認する必要があるが、直ちに行う必要はない。

×e 肝硬変による腹水貯留に有用であるが、直ちに行う必要はない。


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