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S100蛋白 染色について

2007.08.20 (Mon)
【概念】
S100蛋白は、TroponinCなどと同様にEF-handと呼ばれるloop-helix-loop構造を有するカルシウム結合性蛋白である。1965年ウシ脳から分離された。8~14kDほどの低分子酸性蛋白で、キナーゼ活性の抑制やp53やTau蛋白などの燐酸化を阻害する。現在16種類のサブタイプが確認され、その機能は多岐にわたっている。α(Gene:1q21)およびβ(Gene:21q22)の2つのサブユニットからなる二量体構造をとり、α鎖β鎖から成るS100A(他にααもある)とβ鎖β鎖から成るS100Bとがありisoformも多い。

【原理】
グリア細胞、シュワン細胞、メラニン細胞、軟骨細胞など主に神経外胚葉由来の広範な細胞の細胞質及び核に含まれ、陽性となる腫瘍もかなり多く、Schwannoma,Chordoma,Melanomaなどや軟部では軟骨系、脂肪系腫瘍などにも陽性となる。

【推奨陽性コントロール】
spring roll

【染色パターン】
核および細胞質

【適応】
神経膠腫、神経鞘腫、母斑、黒色腫、Paraganglioma(satelite cell)、線維性組織球腫(一部)、histiocytosis X、軟骨肉腫、脊索腫、脂肪肉腫、唾液腺混合腫などにおいて、一般病理診断(HE染色レベル)では確定診断が下しにくい場合の病理学的診断を可能とするものである。

【性質】
・利点
種特異性が低く他の動物にも使用できる。
ホルマリン固定に対して安定した抗原性を示し免疫組織化学では良く利用される。

・欠点
「S100」という名称が"Sulfateに100%溶解する"という意味からも分かるとおり、非常に溶解性が高く凍結切片では抗原が溶出することがある。


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