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症例02:徐々にむくんできたため、来院した56歳男性 Part02

2007.08.26 (Sun)
HbA1c9.8%。また、腱反射の消失がみられた。
<<設問02>この患者の眼底所見は、予想されるか所見はどのようなものか?
<<設問03>>もし腎生検を行ったとしたら、予想される所見は?
<<設問04>>治療方針は?

<<設問02>この患者の眼底所見は、予想されるか所見はどのようなものか?
【答え】網膜症:新生血管の増生および出血している像がみられる。

<<設問03>>もし腎生検を行ったとしたら、予想される所見は?
【答え】糖尿病性腎症
・糖尿病性腎症 
メサンギウムの増加と糸球体基底膜の肥厚が主体で、病初期にびまん性病変が進行すると結節性病変が見られる。  

ミニテスト Part04
次のうち糖尿病性腎症として特異度が高いものは?
 1)ワイヤーループ2)係蹄壁の肥厚3)結節性病変4)スパイク病変5)基底膜の二重化
【答え】3)結節性病変
【解説】糖尿病性腎症で最初に出現する病理学的変化は、びまん性変化であり、糸球体基底膜の肥厚とメサンギウム基質の増加がみとめられます。それが進行すると、沈着した糖蛋白に脂質が加わって結節様になり、結節が拡大することで糸球体も肥大傾向にあります。
【補足】
・糖尿病性腎症の光顕所見
1)びまん性変化:びまん性に糸球体基底膜の肥厚とメサンギウム基質の増加
2)結節性病変:びまん性変化が進行し、メサンギウム基質の増加が著しくなると、沈着した糖蛋白に脂質が加わって結節性になる
3)滲出性病変:糸球体係蹄の一部またはBowman嚢にPAS陽性の硝子様物質が沈着した病変

<<設問04>>治療方針は?
【答え】
1.食事療法:および食事中の蛋白量を1~1.2g/kgとする。
2.高血圧に対する薬物療法:ACE阻害薬、Ca拮抗薬にて降圧する。
3.浮腫に対して、塩分制限および利尿薬投与を行う(ただし、サイアザイド系は血糖を上げてしまうので禁忌)。
4.良好な血糖コントロールの維持
【解説】
本症例では持続性蛋白尿があると考えられ、病理学的所見から結節性病変があることからも、第3期を迎えており、降圧療法や低蛋白食を治療法として選択します。
ちなみに、血清Crが3mg/dl以下であれば、ACE阻害薬(もしくはARB)、Ca拮抗薬にて降圧します。3mg/dl以上であれば、Ca拮抗薬を第一選択として用います。というのもACE阻害薬は高K血症を起こす可能性があるためです。

症例02:徐々にむくんできたため、来院した56歳男性 Part01

症例02:徐々にむくんできたため、来院した56歳男性 Part02

症例02:徐々にむくんできたため、来院した56歳男性 Part03


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