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うどんを食べて、直後の運動で意識消失した32歳男性

2007.09.10 (Mon)
今日の一問必修の基本的事項11「主要疾患・外傷・症候群」
 32歳の男性。意識消失のため搬入された。うどんを食べてすぐに運動をしたところ,全身にじんま疹が出現し,その後,意識を消失した。小麦アレルギーの既往がある。呼吸数24/分。脈拍120/分,整。血圧74/52mmHg。
 まず行うべき処置はどれか。
a アトロピン皮下注射
b アドレナリン皮下注射
c ジアゼパム静脈注射
d ドパミン点滴静注
e プレドニゾロン静脈注射


問題:101D20

正解:b 正解率:79.6%

解説:
①小麦アレルギー既往がある。
②うどんを食べた。
③運動後に症状発現(→上記と考え合わせて、小麦依存性運動誘発アナフィラキシーが疑われる)
④じんま疹(→血管透過性亢進によって生じる)
⑤意識消失
⑥呼吸数24/分(→意識がないので呼吸困難の訴えはないが、過呼吸で呼吸状態も良くないと思われる)
⑥脈拍120/分、血圧74/52mmHg(→hypovolemic shockによる低血圧と頻脈)

以上より、小麦依存性運動誘発アナフィラキシーが起こっていると考えられる。

×a アトロピンは徐拍性PEA/心静止の場合に投与を考慮するが、本症例ではその段階にない。

○b アドレナリンには強力な血管収縮作用、気管支拡張作用などのほか化学伝達物質放出抑制作用があり、アナフィラキシー治療の第一選択薬となる。

×c ジアゼパムは、鎮静催眠作用と抗痙攣作用を有する。本症例では痙攣などの所見はみられていない。

×d ドパミンはカテコラミンの一種で、昇圧作用があり、ショックなどの循環不全の治療に使用する。一時的にショック症状の改善には役立つが、本症例ではアドレナリン皮下注射を優先する。

×e プレドニゾロンは、副腎皮質ステロイド薬である。治療経過の早期に大量静注するが、コルチコステロイドは遅効性と考えられ、静注で投
与されても効果発現までに4~6時間が必要である。まず行うべきはアドレナリン皮下注射である。


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