2007.09.18 (Tue)
鉄芽球について
【鉄芽球とは】
赤芽球に鉄が取り込まれるとミトコンドリアに運ばれて、ヘムの合成に利用されるが、その一部はアポフェリチンと結合してフェリチンを形成し、細胞質内に貯えられる(フェリチンは鉄染色[ベルリン青反応]により顆粒状に青染される)。これを鉄芽球(シデロブラスト sideroblast、担鉄赤芽球)と呼び、正常では、鉄芽球は赤芽球の20〜80%を占める(すなわち、鉄芽球性貧血では、この割合が20%以下となる)。
鉄芽球の出現頻度は、一般的には血清鉄値と相関を示し、白血病、再生不良性貧血、悪性貧血など造赤血球能低下時に増加し、鉄欠乏性貧血、真性多血症(真性赤血球増加症)など鉄欠乏状態では減少する。
同様の鉄顆粒を含む赤血球をシデロサイト(担鉄赤血球)と呼び、シデロブラストと同様の臨床的意義を有する。
【鉄芽球性貧血】
鉄芽球性貧血(sideroblastic anemia)とは、ヘム合成障害に基づく無効造血により貧血を呈する症候群で、低色素性貧血でありながら、血清鉄と血清フェリチンはむしろ増加する。低色素性貧血であっても鉄剤が無効なため鉄不応性貧血とも呼ばれる。
核周囲に鉄顆粒が配列する環状鉄芽球の出現を特徴とする赤芽球に取り込まれた鉄が、ヘモグロビンに利用されず、フェリチンとしてミトコンドリアに蓄積し、ミトコンドリアは核の周囲に存在するためである。
原因としては、ミトコンドリア内でのヘム合成の障害に起因する。具体的にはポルフィリン環合成の異常、あるいはポルフィリン環への鉄の転入異常による。
1)ビタミンB6欠乏
ビタミンB6はアミノ酸代謝と糖代謝を連携する重要な補酵素であるため、VitB6の欠乏により鉄芽球性貧血が生じる。
2)薬剤起因性
INH、サイクロセリン、アザチオプリン、クロラムフェニコールなど
3)アルコール
アルコールはビタミンB6の活性化を阻害するために生じる。
4)慢性炎症
慢性炎症性疾患では、鉄が網内系に取り込まれ(サイトカインが関与していると考えられる)、フェリチン上昇する。骨髄での鉄利用が減少し、骨髄鉄芽球は減少している。一方、骨髄での鉄利用減少(トランスフェリン産生低下)により、骨髄での貯蔵鉄は増加する。貯蔵鉄には鉄染色(+)のヘモジデリンと鉄染色(−)のフェリチンがある。
検査所見としては、以下のようなものがある。
・血清生化学検査
血清鉄、貯蔵鉄(フェリチン)は利用されないため増加する。総鉄結合能(TIBC)は変化しない。不飽和鉄結合能は、利用されずに余っている血清鉄によってトランスフェリンが占領されるために、低下する。
*注意*
慢性炎症性疾患では、血清鉄の低下(網内系に取り込まれるため)がみられる。
・鉄動態検査
血漿鉄消失時間は、赤血球不足に反応してホメオスタシスが全身の鉄不足だと勘違いした結果、血清鉄をどんどん骨髄に送るので、短縮する。
赤血球鉄利用率は、投与した鉄が利用されないために低下する。
・末梢血塗沫染色標本検査
正球性と小球性の赤血球が混在している。正球性と小球性の赤血球が混在している事を二相性貧血と言う。
・骨髄血塗沫染色標本検査
鉄染色を行うと、利用されないままの鉄がミトコンドリアに蓄積し、それが細胞核の周りを取り囲んでいる様子が輪に見える赤芽球が認められる。鉄の粒が核の周りを取り囲んでいる赤芽球を環状鉄芽球(ringed sideroblast)と言う。環状鉄芽球は、5個以上の鉄顆粒が核周1/3以上に分布しているものを指す。

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赤芽球に鉄が取り込まれるとミトコンドリアに運ばれて、ヘムの合成に利用されるが、その一部はアポフェリチンと結合してフェリチンを形成し、細胞質内に貯えられる(フェリチンは鉄染色[ベルリン青反応]により顆粒状に青染される)。これを鉄芽球(シデロブラスト sideroblast、担鉄赤芽球)と呼び、正常では、鉄芽球は赤芽球の20〜80%を占める(すなわち、鉄芽球性貧血では、この割合が20%以下となる)。
鉄芽球の出現頻度は、一般的には血清鉄値と相関を示し、白血病、再生不良性貧血、悪性貧血など造赤血球能低下時に増加し、鉄欠乏性貧血、真性多血症(真性赤血球増加症)など鉄欠乏状態では減少する。
同様の鉄顆粒を含む赤血球をシデロサイト(担鉄赤血球)と呼び、シデロブラストと同様の臨床的意義を有する。
【鉄芽球性貧血】
鉄芽球性貧血(sideroblastic anemia)とは、ヘム合成障害に基づく無効造血により貧血を呈する症候群で、低色素性貧血でありながら、血清鉄と血清フェリチンはむしろ増加する。低色素性貧血であっても鉄剤が無効なため鉄不応性貧血とも呼ばれる。
核周囲に鉄顆粒が配列する環状鉄芽球の出現を特徴とする赤芽球に取り込まれた鉄が、ヘモグロビンに利用されず、フェリチンとしてミトコンドリアに蓄積し、ミトコンドリアは核の周囲に存在するためである。
原因としては、ミトコンドリア内でのヘム合成の障害に起因する。具体的にはポルフィリン環合成の異常、あるいはポルフィリン環への鉄の転入異常による。
1)ビタミンB6欠乏
ビタミンB6はアミノ酸代謝と糖代謝を連携する重要な補酵素であるため、VitB6の欠乏により鉄芽球性貧血が生じる。
2)薬剤起因性
INH、サイクロセリン、アザチオプリン、クロラムフェニコールなど
3)アルコール
アルコールはビタミンB6の活性化を阻害するために生じる。
4)慢性炎症
慢性炎症性疾患では、鉄が網内系に取り込まれ(サイトカインが関与していると考えられる)、フェリチン上昇する。骨髄での鉄利用が減少し、骨髄鉄芽球は減少している。一方、骨髄での鉄利用減少(トランスフェリン産生低下)により、骨髄での貯蔵鉄は増加する。貯蔵鉄には鉄染色(+)のヘモジデリンと鉄染色(−)のフェリチンがある。
検査所見としては、以下のようなものがある。
・血清生化学検査
血清鉄、貯蔵鉄(フェリチン)は利用されないため増加する。総鉄結合能(TIBC)は変化しない。不飽和鉄結合能は、利用されずに余っている血清鉄によってトランスフェリンが占領されるために、低下する。
*注意*
慢性炎症性疾患では、血清鉄の低下(網内系に取り込まれるため)がみられる。
・鉄動態検査
血漿鉄消失時間は、赤血球不足に反応してホメオスタシスが全身の鉄不足だと勘違いした結果、血清鉄をどんどん骨髄に送るので、短縮する。
赤血球鉄利用率は、投与した鉄が利用されないために低下する。
・末梢血塗沫染色標本検査
正球性と小球性の赤血球が混在している。正球性と小球性の赤血球が混在している事を二相性貧血と言う。
・骨髄血塗沫染色標本検査
鉄染色を行うと、利用されないままの鉄がミトコンドリアに蓄積し、それが細胞核の周りを取り囲んでいる様子が輪に見える赤芽球が認められる。鉄の粒が核の周りを取り囲んでいる赤芽球を環状鉄芽球(ringed sideroblast)と言う。環状鉄芽球は、5個以上の鉄顆粒が核周1/3以上に分布しているものを指す。
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