医学生/研修医向け 基礎医学 内科学 ゴロ合わせ 内科認定医試験
診療データ TNM分類一覧 病期(ステージ)一覧 抗菌薬 診断基準・ガイドライン一覧

当サイトのページランキング

乳腺の穿刺吸引細胞診について

2007.09.21 (Fri)
腫瘤穿刺吸引(Fine Needle Aspiration;FNA)では、「Needle-On」法と「Needle-Off」法がある。

Needle-On法は、軟部組織の肉腫のように細胞が剥離しにくい組織に適している。一方、Needle-Off法は、血液や体液が吸引されないため、血管分布性の組織に適している。以下では、Needle-On法による乳腺の穿刺吸引細胞診について方法を記す。


1)乳腺の穿刺吸引細胞診は、通常21~22Gの注射針が用いられる。

2)腫瘤穿刺後、3~4回刺入方向を変えて吸引を行い、陰圧を解除して針を抜く。

3)次に注射針を外し、注射器に空気を入れ、再び注射針を装着し、内筒を強く押して細胞をスライドガラスの上に噴出する。

4)すばやくもう1枚のスライドガラスを軽く合わせ、上下にはがす。そのうち1枚は、直ちに95%エタノール液に浸し(パパニコロウ染色用)、もう1枚は冷風乾燥固定後、ギムザ染色を行う。パパニコロウ染色用標本は、湿固定をする必要があるために数秒以内に固定する(乾燥してしまったため、診断不能の標本が多いとのこと)。

5)穿刺吸引で嚢胞内溶液が吸引された場合は、腫瘍細胞が散在しているので集細胞法を行った後、標本を作製する。

・パパニコロウ染色は、細胞診の基本染色となる。細胞の核をヘマトキシリン色素で青藍色に、細胞質はオレンジG、ライトグリーン、エオジン色素でそれぞれ橙色、緑色、朱色に染め分ける。細胞質は細胞の性質により染色性が異なる。パパニコロウ分類によって、正常細胞と比較して、形態の異り具合に応じて良性細胞(正常もしくは正常に近い細胞)から悪性細胞(癌細胞)に分類する。ClassⅠ(異常なし)~ClassⅤ(悪性)の5段階で判定する。

・ギムザ染色は、上皮性細胞、非上皮性細胞の鑑別や多発性骨髄腫や悪性リンパ腫など血液疾患の鑑別に有用な染色方法である。


トップページへ  |  この記事へのリンク  |  病理学
Adminブログパーツ