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術後に歩行訓練を開始して突然息苦しさを感じた60歳女性

2007.11.09 (Fri)
今日の一問必修の基本的事項11「主要疾患・外傷・症候群」
 60歳の女性。右大腿骨頸部骨折のため入院して手術を受けた。手術前は血圧122/78mmHgで,心電図と胸部X線写真とに異常はなかった。術後7日間臥床していたが,リハビリテーションのために歩行訓練を始めたところ,訓練の途中で,突然息苦しくなり,気分が悪くなってうずくまった。呼吸数36/分。脈拍128/分,整。血圧80/42mmHg。顔色は不良で発汗がある。胸部にII音の亢進を認めるがラ音は聴取しない。動脈血ガス分析(自発呼吸,room air):PaO2 48Torr,PaCO2 26Torr。マスクによる酸素吸入を行い,静脈路を確保した。
 まず投与するのはどれか。
a ジアゼパム
b プロプラノロール
c プロカインアミド
d ドパミン
e アミノフィリン



問題:99C15

正解:d 正解率:68.3%
eの選択者が11.2%、bの選択者が9.9%であった。

解説:
①手術後7日間臥床(下肢深部静脈血栓形成の危険性がある)
②歩行訓練を開始したところ、突然息苦しくなる(肺血栓塞栓症を想起させる)
③呼吸数36/分、脈拍128/分・整、血圧80/42mmHg(頻呼吸、頻脈、急激な血圧低下)
④聴診上Ⅱ音亢進を認めるもラ音を聴取しない(肺高血圧所見)
⑤PaO2 48Torr,PaCO2 26Torr(Ⅰ型呼吸不全と過換気によるPaCO2の低下)

×a ジアゼパムは、むしろ呼吸抑制をきたすため禁忌である。

×b プロプラノロールは、β遮断薬であり、さらに血圧低下をきたす。また、肺高血圧による右心不全においては禁忌にしている薬剤である。

×c 不整脈を思わせる所見もなく、プロカインアミドは適応とならない。

○d 血圧が80/42mmHgと低下しており、ショック状態にあることから、まずはドパミン投与を考える。

×e アミノフィリンは、気管支拡張症であり、気管支喘息発作時に用いる。


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