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浮腫、臥位時の呼吸困難が増悪したため来院した53歳女性

2008.01.21 (Mon)
今日の一問必修の基本的事項11「主要疾患・外傷・症候群」
 53歳の女性。15年前から糖尿病の治療中であるが,2週前から体重増加と浮腫とを認めている。昨夜から尿量が減少し,臥位時の呼吸困難が増悪して来院した。血圧180/110mmHg。心拡大と左側胸部での呼吸音減弱とを認める。上肢に羽ばたき振戦を認める。血液所見:赤血球354万,Hb 10.2g/dl。血清生化学所見:空腹時血糖132mg/dl,アルブミン3.0g/dl,クレアチニン8.2mg/dl,Na 138mEq/l,K 5.3mEq/l,Cl 108mEq/l。
 適切な治療はどれか。
a アルブミン輸液
b 生理食塩液輸液
c インスリン投与
d アンジオテンシン変換酵素阻害薬投与
e 血液透析



問題:93D28

正解:e 正解率:82.4%

解説:
①15年前から糖尿病の治療中
②昨夜から尿量が減少し,臥位時の呼吸困難が増悪(無尿による腹水貯留)
③心拡大と左側胸部での呼吸音減弱(左側胸部に胸水貯留)
④上肢に羽ばたき振戦(尿毒症)
⑤クレアチニン8.2mg/dl,K 5.3mEq/l(慢性腎不全の尿毒期)

これらから、糖尿病に合併した腎不全であると考えられる。クレアチニン8.2mg/dlより腎機能の悪化が考えられ、この様な腎不全患者ではまず第1に血液透析の導入をしなければ予後不良である。

×a 慢性疾患では、血清アルブミン2.5g/dl以下であれば、アルブミン輸液を行うこともあるが、本例では3.0g/dlであり、アルブミンの投与は浮腫を増強させる結果になってしまう。

×b 生理食塩液輸液は浮腫の増悪を招きかねない。

×c インスリン投与では、浮腫や循環器症状を軽減できない。

×d 血清クレアチニンが3mg/dl以上である場合、アンジオテンシン変換酵素阻害薬投与は腎機能を増悪させてしまうため、使用すべきでない。

○e 血清クレアチニンの増加、体液の貯留、体液の異常、循環器症状(高血圧、心不全)などがみられており、透析導入が最も適当であると考えられる。

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