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無月経を主訴に来院した32歳女性

2008.01.24 (Thu)
今日の一問必修の基本的事項11「主要疾患・外傷・症候群」
 32歳の女性。無月経を主訴に来院した。
現病歴:毎月規則正しかった月経が今月はなかったため来院した。1年前から月経量の増量に加え,月経痛もひどくなってきており,1週前から嘔気と乳房緊満感とを認めている。最近排尿回数が増えている。未婚であるがパートナーはいる。婦人科受診は初めてである。
既往歴:妊娠・分娩歴はない。
現症:意識は清明。身長160cm,体重46kg。脈拍72/分,整。血圧118/70mmHg。全身所見で特に異常は認めない。内診上,子宮は前傾前屈,新生児頭大,弾性硬。可動性はやや不良であるが圧痛はない。両側付属器は触知しない。
検査所見:尿所見:蛋白(-),糖(-),潜血(-)。血液所見:赤血球360万,Hb 10.0g/dl,白血球8400,血小板28万。血清生化学所見:総蛋白6.2g/dl,アルブミン3.9g/dl,尿素窒素14mg/dl,クレアチニン0.8mg/dl,総コレステロール180mg/dl,AST 26 IU/l,ALT 28 IU/l,LDH 310 IU/l(基準176~353)。妊娠反応陽性。
 この女性の無月経の原因の診断に必要なのはどれか。
a 腹部超音波検査
b 下部消化管内視鏡検査
c 腹部X線単純撮影
d 腹部単純CT
e 腹部MRI



問題:100D33(100D34と連問)

正解:a 正解率:94.2%

解説:

①32歳女性
②毎月規則正しかった月経が今月はなく、妊娠反応陽性(妊娠2ヶ月相当である)
③月経量の増量と月経痛の増悪(子宮筋腫か子宮内膜症の存在)
④1週間前から嘔気と乳房緊満感(つわりと妊娠初期変化)
⑤最近排尿回数が増えている(妊娠初期変化)
⑥子宮は新生児頭大、弾性硬、可動性はやや不良(妊娠2ヶ月相当の子宮にしては大きすぎることから子宮筋腫合併妊娠を考える)
⑦赤血球360万、Hb10.0g/dl(軽度貧血)


上記より、子宮筋腫合併妊娠を考える。
○a 子宮のサイズから経膣、経腹超音波検査の両方を行う。

×b 嘔気はつわりによるものであると考えられる。乳房緊満感は妊娠初期の徴候である。

×c 妊娠初期の腹部X線撮影は禁忌である。

×d 腹部単純CT検査も放射線を用いるため禁忌である。

×e 腹部MRI検査は安全といわれてはいるが、超音波検査が最優先である。

【補足】
この女性の合併疾患で最も考えられるのはどれか。
a 急性胃炎
b 慢性肝炎
c 子宮筋腫
d 尿路結石
e 骨盤内炎症性疾患


問題:100D34

答え:c 子宮筋腫

解説
×a 嘔気はつわりによるもので、急性胃炎が直接的な原因ではないと思われる。

×b 肝機能は正常であることから、慢性肝炎は考えにくい。

○c 上記より、子宮筋腫合併妊娠である。

×d 尿潜血反応は陰性であることから、尿路結石は考えにくい。

×e 白血球数から炎症、感染徴候はない。故に、骨盤内炎症性疾患は考えにくい。

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