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脳腫瘍の画像診断

2008.01.31 (Thu)
主な腫瘍のCTおよびMRI所見を以下の表に示す。

いずれの場合も、単純撮像では腫瘍周辺浮腫がよく描出され(CTでは脳実質より低吸収域、MRIではT1強調画像で低信号、T2強調画像で高信号)、造影剤投与により浮腫の中に腫瘍そのものが造影されてくるのが一般的である。
  好発年齢 好発部位 所見
神経膠腫 成人男性に多く発生 大脳半球、特に前頭葉と側頭葉で、後頭葉には少ない。 星状細胞腫は単純CTで低吸収域を示し、造影剤によりあまり造影されない。MRIではT1延長(T1強調画像で低信号)、T2延長(T2強調画像で高信号)を示し、Gd増強T1強調画像でもほとんど増強されない。
悪性度が増してくるに従い(→退行性星状細胞腫→膠芽腫)CTでもMRIでも増強効果が強くなり、周辺浮腫も増加する。
芽腫ではリング状に増強されることがある。
髄膜腫 中年女性に多い 傍矢状部、穹窿部、大脳鎌、蝶形骨縁、嗅窩部など 単純CTでは境界鮮明な軽度高吸収域を示し,造影CTで比較的均一に造影される
MRIではT1,T2ともやや延長する傾向にあり、Gd増強T1強調画像で著明に増強される。
付着部の硬膜も増強されることがあり、髄膜腫に特徴的。
下垂体腺腫 成人の腫瘍で女性にやや多い   単純CTでは正常ではみられる鞍上部の低吸収域が見えなくなり,造影すれば多くの症例で造影される
MRIは特に有用で微小腺腫も描出できる。普通の脳組織と異なり下垂体はGdにより増強されるので、腺腫は低増強域としてとらえられる。
聴神経腫   小脳橋角部 小脳橋角部腫瘍は単純CTで等または低吸収域を示し、造影CTで比較的均一に造影される。
  MRIではT1,T2とも延長し、Gd増強T1強調画像で著明に増強される。
転移性脳腫瘍     単純CTでは低吸収域を示し、しばしば多発性である。
造影CTでは均一またはリング状に造影され、周囲に広範な低吸収域を伴う
MRIではT1,T2とも延長を示し、Gd増強T1強調画像で腫瘍が著明に増強される。
星細胞腫 小児,中年層に発生する 成人では大脳半球に、小児では小脳半球、橋に好発する CTでは、低吸収域、増強効果はない
MRIでは、T1WIにて低信号域、T2WIにて高信号域を示す
希突起膠腫 成人に好発 大脳半球とくに前頭葉に発生 頭部CTでは約90%に石灰化を認める
脳室上衣腫 小児に好発 好発部位は第4脳室、側脳室、第3脳室の順 頭部単純CTでは等吸収域を示すことが多く、約半数に石灰化を認める
増強CTでは均一に増強される
髄芽腫 小児 小脳虫部に好発 頭部CTでは造影剤で均一に増強される
胚細胞腫 20歳以下に70%が発生。男性優位(約70%) 松果体部近傍に約50%、鞍上部に約30%  
頭蓋咽頭腫 小児 鞍上部に好発 単純X線撮影ではトルコ鞍の拡大、破壊を認める(皿上変形)。
頭部CT上は石灰化と嚢胞を示す。
血管芽腫 成人男性にやや多い。 小脳半球に好発 頭部CTでは,腫瘍実質部は低吸収域として描出され、均一な増強効果を示す。通常嚢胞を伴い嚢胞内容液は髄液と同じ低吸収域である
血管撮影では、実質部は豊富な腫瘍陰影を呈する

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