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Cushing症候群の鑑別

2008.02.29 (Fri)
Cushing症候群とは、副腎皮質から分泌される糖質ステロイドの過剰によって起こる症候群を指す。成人女性に多く、中心性肥満や満月様顔貌、多毛、紫赤色皮膚線状などの症状を呈し、血清コルチゾールの上昇、尿中17α-ヒドロキシコルチコステロイド(17-OHCS)排泄増加がみられる。

病因としては、副腎皮質の腺腫・癌、原発性副腎皮質結節性過形成や異所性副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)産生腫瘍、下垂体過形成によるもの、下垂体の腺腫によるもの(Cushing病)に分類される。

ACTHが正常~高値ならば下垂体性もしくは異所性、ACTHが低値ならば副腎性もしくは医原性を疑う。また、デキサメタゾン抑制試験により腫瘍からの自律性分泌を証明することも重要である。腫瘍の局在診断は、CTやMRI、副腎アドステロールシンチグラフィーなどを用いる。

以下に、鑑別フローチャートを示す。
  正常
(単純性肥満)
原発性 続発性
副腎腫瘍 異所性ACTH 下垂体性
(Cushing病)
腺腫
2mgDCX抑制試験 抑制(+) 抑制(-)
   
8mgDCX抑制試験
CRH負荷試験
反応(-) 反応(+)
   
血中ACTH
   
副腎アンドロゲン
17-KS
注1)DCX:デキサメタゾン

注2)尿中17-ケトステロイド(17-KS)排泄量は、Cushing病や異所性ACTH産生腫瘍、副腎癌によるCushing症候群では高値となる。一方、副腎腺腫によるCushing症候群では、低値となる。これは、ACTHが抑制されるため、網状層からの副腎アンドロゲンの産生が低下するためである。

治療としては、以下のようなものがある。
・Cushing病では、経蝶形骨洞下垂体腺腫摘除術(Hardy手術)を行う。手術無効例や再発例では、放射線照射を行う。

・副腎腺腫や癌によるCushing症候群では、片側の副腎全摘術を行う。

・異所性ACTH産生腫瘍では、原病巣の摘除を図るが、困難なことが多い。

・副腎癌や異所性ACTH産生腫瘍では、副腎皮質ステロイド合成阻害薬であるトリロスタンやミトタンを用いる。

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