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腎機能検査の分類

2008.03.29 (Sat)
腎機能は、尿の生成・排泄および内分泌機能の2つに大別される。

まず、腎は尿の生成・排泄により、体内の水分量、電解質、酸・塩基、その他種々の細胞外液成分量を調節し、生体内部環境の恒常性を維持している。

具体的には、腎に流入した血液は、まず糸球体で選択的濾過を受け1日に約150Lもの大量の原尿が作られる。尿細管では、原尿の水分の約99%、ブドウ糖、アミノ酸など生体に必要な物質が再吸収され血管系に戻る。電解質や尿酸などは、尿細管での再吸収・分泌の過程を経て尿中に排泄される。

腎の内分泌機能には、造血ホルモンであるエリスロポエチン、昇圧物質であるレニン、血管作動性物質であるプロスタグランジン、キニンの産生、骨代謝に関与するビタミンDの活性化などがある。

主立った腎機能(尿の生成・排泄)検査には、以下のようなものがある。
腎血漿流量(RPF)600ml/min ①パラアミノ馬尿酸(PAH)ソーダクリアランス
②PSP排泄試験15分値(正常では25%以上)
③レノグラム segment A(血管相)
糸球体濾過量(GFR)100ml/min ①クレアチニンクリアランス(正常では90ml/min以上)
②チオ硫酸ナトリウムクリアランス
③イヌリンクリアランス
近位尿細管 ①PSP試験(120分値60%以上)
②尿中β2ミクログロブリン排泄量
(正常では尿中に20~500μg/l排泄される)
遠位尿細管 ①Fishberg濃縮試験:髄質機能検査
(正常では水制限の後、尿比重1.022以上)
②塩化アンモニウム負荷試験(正常では尿が酸性になる)

腎血漿流量:単位時間当りに両腎に流入する血漿量を表すが、臨床的には糸球体濾過量との比(濾過率)から、腎障害の病因や鑑別診断が可能である。腎臓を1回循環すると全て尿中に排泄される物質のクリアランスによって示され、パラアミノ馬尿酸(PAH)を用いるのが一般的である。

糸球体濾過(値)量:糸球体毛細血管内を流れる血漿から、単位時間当りに糸球体毛細血管壁を通過し、ボーマン腔に濾過される水の量である。GFRの測定には、糸球体で完全に濾過され尿細管で再吸収や排泄(分泌)されない物質(イヌリン、チオ硫酸ナトリウムなど)のクリアランスが用いられる(日常の臨床では,クレアチニンのクリアランスが代用される)。

近位尿細管:近位尿細管機能検査には、β2ミクログロブリン、N -アセチルβ-グルコサミニダーゼなどの尿中低分子蛋白や、尿中アミノ酸濃度の測定、PSP試験、グルコース、リン、重炭酸の最大再吸収量の測定などがある。

PSP(フェノールスルホンフタレイン)試験とは、静注したフェノールスルホンフタレイン(PSP)の尿中排泄量を測定する検査のことである。PSPは体内で代謝されず、約80%がアルブミンと結合し,残りの約20%が遊離した状態で腎臓に至る。遊離したPSPの約20%、すなわち静注したPSP全体の約4%が糸球体で濾過され、残りの96%は近位尿細管から排泄される。

遠位尿細管:Fishberg(フィッシュバーグ)濃縮試験、塩化アンモニウム負荷試験(尿酸性化能を調べる)がある。

Fishberg(フィッシュバーグ)濃縮試験とは、腎髄質機能検査の1つで、水分摂取制限による内因性抗利尿ホルモン(ADH)増加に対する腎髄質の尿濃縮機能をみる。具体的には、検査前日の午後6時までに水分の少ない夕食を摂取後、翌朝起床まで飲食を禁止し、翌朝覚醒時、1時間後、2時間後に尿比重、尿浸透圧を測定する。

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