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小細胞肺癌に対する化学療法

2008.09.06 (Sat)
小細胞肺癌では抗癌剤が有効で、多くの場合癌は縮小し、消失することもある。しかし、小細胞肺癌は早期発見であっても、既にほかの臓器へ転移していることが多く、治療がよく効いた後も再発する場合も多い。

治療は、病期分類にてⅠ、Ⅱ、ⅢA、ⅢB期の症例を限局型(LD:limited disease)とし、Ⅳ期あるいは対側肺門リンパ節転移、癌性胸水によるⅢB期を進展型(ED:extensive disease)と分類して行われる。

外科治療は、小細胞肺癌の場合、Ⅰ期などのきわめて早期の場合のみが手術の対象となる。頻度的にきわめて少なく、手術後に抗癌剤による化学療法が必要とされる。放射線療法は、全身状態がよく、なおかつ70歳以下で限局型が対象であり、抗癌剤(CDDP / VP-16)との同時併用治療が行われる。

限局型の小細胞肺癌であっても、潜在性転移病変を認める頻度が高いため、化学療法は治療の基礎となる。2剤あるいはそれ以上を含む併用化学療法が、最大の効果を得るためには必要となる。

現在、エトポシド、シスプラチン、カルボプラチン、塩酸イリノテカン、アムルビシンなどの薬剤が主に使われており、国内で広く用いられている組み合わせは、以下のとおりである。
化学療法 レジュメン
CDDP / VP-16 第1~3日目にラステット(またはベプシド) 100mg/m2を250mL以上の生理食塩液に溶解し2時間かけて点滴静注。第1日目にブリプラチン(またはランダ) 注80mg/m2を点滴静注する。以上を4週間隔で投与する。
CBDCA / VP-16 第1~3日目にラステット(またはベプシド)80mg/m2を250mL以上の生理食塩液に溶解し2時間かけて点滴静注。第1日目にパラプラチン注AUC 5を生理食塩液 250-500mLに溶解し点滴静注。以上を3~4週間隔で投与する。
CDDP / CPT-11 トポテシン(またはカンプト) 60mg/m2を生理食塩液  500mLに溶解し、2時間かけて第1日目に点滴静注。その後、ブリプラチン(またはランダ)60mg/m2を点滴静注。第8、15日目に白血球数,3,000/μL以上、血小板数100,000/μL以上を満たさなければCPT-11は投与しない、以上を4週間隔で投与する。これらの併用療法を、3~4週間隔で4~6回繰り返し行うのが標準的である。
AMR カルセド45mg/m2を第1~3日目に緩徐に静注。3週間隔で投与する。

CDDP:シスプラチン(商品名 ブリプラチン、ランダ)
VP-16:エトポシド(商品名 ラステット、ベプシド)
CBDCA:カルボプラチン(商品名 パラプラチン)
CPT-11:塩酸イリノテカン(商品名 トポテシン、カンプト)
AMR:塩酸アムルビシン(商品名 カルセド)

治療効果としては、肺内に限局している場合、抗癌剤と放射線治療との併用療法がなされ、平均生存期間は約22ヶ月、5年以上の生存者は約15%程度であり、また、肺以外へ進展している場合、抗癌剤治療にて平均生存期間は、12ヶ月と報告されている。

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