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腹痛の部位による鑑別診断

2009.03.02 (Mon)
腹痛は、一般臨床で遭遇する最も頻度の高い症状の1つであり、軽症から緊急を要する急性腹症まで幅広い。また多くの疾患との鑑別が必要であり、婦人科領域、泌尿器科領域など他科に属する疾患まで念頭に置く必要がある。

診断は、問診が重要であり、さらには理学所見を迅速かつ十分に把握し、短時間のうちに必要な臨床検査を行うことがポイントとなる。問診の中で、腹痛の部位による分類は非常に重要となる。なぜならば、腹痛の部位による分類は、機序による分類とともに原因疾患の鑑別に有用となるからである。
①心窩部痛:原因臓器は、胃、十二指腸、膵臓などの上腹部臓器である。
②右側腹部痛:原因臓器は、胆嚢、十二指腸、腎臓、尿管、大腸(上行結腸)である。
③臍周囲痛:原因臓器は、小腸(回腸、空腸)である。
④左側腹部痛:原因臓器は、腎臓、尿管、大腸(下行結腸)である。
⑤下腹部痛:原因臓器は、S状結腸、直腸、膀胱、子宮付属器である。

原因疾患としては、それぞれ以下のような表に分類できる。
部位 疾患名
心窩部 食道疾患:食道炎
胃疾患:消化性潰瘍、急性胃粘膜病変、急性胃炎
胆嚢・胆道系の結石、炎症、腫瘍、急性膵炎、膵臓癌
過敏性腸症候群
急性虫垂炎の初期
右上腹部 急性胆嚢炎、急性胆管炎、胆石症
十二指腸潰瘍
肝膿瘍、肝周囲炎
肋骨骨折、肋軟骨炎、肺炎、胸膜炎
過敏性腸症候群
右下腹部 虫垂炎、大腸憩室炎、末端回腸炎
尿管結石
鼠径ヘルニア、過敏性腸症候群
臍周囲 急性腸炎、腸閉塞、腸間膜循環不全、クローン病
左上腹部 膵炎、脾梗塞
肋骨骨折、肋軟骨炎、肺炎、胸膜炎
過敏性腸症候群
左下腹部 大腸憩室炎、S状結腸軸捻転
尿管結石
鼠径ヘルニア、過敏性腸症候群
腹部全体 汎発性腹膜炎、腸閉塞、腸間膜動脈血栓症
大動脈瘤破裂
急性腸炎、過敏性腸症候群

【例題】99D63
回腸の攣縮による痛みを感じる部位はどれか(上記図参照のこと)。
a.①
b.②
c.③
d.④
e.⑤

【答え】


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