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眼の診察-瞳孔について 1)大きさと形(縮瞳・散瞳)

2009.05.11 (Mon)
瞳孔は、大きさと形を観察した後、対光反射と調節反射を調べる。
瞳孔は、瞳孔縁にあって扁平な輪状の平滑筋である瞳孔括約筋と、虹彩の色素上皮前面にあり放射状に配列する膜様の瞳孔散大筋の相互作用によりその大きさが決まる。

瞳孔括約筋は副交感神経の支配を受けており、瞳孔散大筋は交感神経の支配を受けている。
まずは、その大きさと形について以下に記す。

1)大きさと形
まず、大きさと形であるが、正常な状態では、瞳孔は正円で左右同大である。

瞳孔径の大きさは、新生児と幼児期には小さく、20歳代が生涯で最も大きくなり、その後は加齢とともに再び徐々に小さくなる。高齢者では、明らかな縮瞳を示す場合が多く、多くは老人性縮瞳と呼ばれる。

瞳孔の生理的な大きさには日内変動があり、朝に大きく、深夜に小さくなる。また、一般的には、女性で大きく、近視で大きい。一般的に、瞳孔径が 6 mm以上(絶対的な散瞳)もしくは2 mm以下(絶対的な縮瞳)の場合は、病的であると考えられる。

①散瞳
散瞳(mydriasis)には、麻痺性散瞳と痙性散瞳がある。麻痺性散瞳の方が多く、麻痺性散瞳は副交感神経経路の障害で出現し、動眼神経麻痺の病因とほぼ同様である。痙性散瞳は稀な状態で、薬物使用がないかを確認する必要がある。
 麻痺性散瞳痙性散瞳
病態動眼神経麻痺に伴うものと同様で、神経眼科的異常を伴う場合が多い交感神経経路の刺激で生じるが、実際にはかなり稀
疾患中枢神経系感染
眼神経帯状疱疹
中枢神経梅毒
Adie症候群
脳腫瘍
脳血管障害
頭部外傷
眼圧亢進
頸部腫瘤
脊髄空洞症
脊髄外傷
甲状腺肥大
散瞳薬使用


②縮瞳
縮瞳には、麻痺性縮瞳と痙性縮瞳があるが、麻痺性縮瞳が多い。麻痺性縮瞳は、交感神経経路の障害で出現するが、その病態の大部分はHorner症候群である。痙性縮瞳は比較的稀である。
 麻痺性縮瞳痙性縮瞳
病態頸部交感神経の麻痺で出現する。大部分は、Horner症候群である。副交感神経経路の刺激で出現するが、稀な病態である。また、E-W核の刺激で出現することもある。
疾患脳血管障害
頸髄空洞症・頸髄腫瘍
腕神経叢麻痺
肺尖部腫瘍
脳底部中枢神経感染症
脳血管障害
脳腫瘍
頭蓋内圧亢進
頭部外傷
薬物中毒
縮瞳薬使用
眼圧低下


③瞳孔不同
瞳孔不同には、散瞳によるものと縮瞳によるものがある。また、稀ではあるが、機序不明の瞳孔不同がある。

眼周囲の炎症や手術、大脳器質性・機能性疾患(脳腫瘍、脳血管障害、てんかん、片頭痛)などで認められる。これらの瞳孔不同は、交感・副交感神経のなんらかの機能障害が関与していると考えられる。

また、その形状であるが、瞳孔が正円形でない状態を脱円という。虹彩炎で虹彩と水晶体が癒着して起こる。その他、神経梅毒、外傷、先天異常症などでもみられることがある。


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