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ツベルクリン反応の結果診断について

2009.06.15 (Mon)
■概念
ツベルクリン反応(ツ反)とは、結核菌に対する免疫能の有無を調べるツベルクリンテストでみられる反応のことを指す。結核菌に感作された、ヒト・動物が結核菌由来の蛋白様物質〔精製ツベルクリン(PPD)〕に対して示す遅延型アレルギー皮膚反応のことである。

■原理
ヒト型結核菌青山B株の培養液を加熱殺菌後、除菌濾過した培養濾液から精製した精製ツベルクリンを、結核菌感染またはBCG接種個体の皮内に注射する。

その注射により、48時間をピークとする発赤・硬結を主徴としたツベルクリン抗原特異的な遅延型アレルギー皮膚反応(遅延型反応またはⅣ型反応)が、局所に発現される。

ツベルクリン反応は、結核菌感染後、4~6週で陽転する。

■目的
1)結核予防のためのBCG接種対象者の選別(陰性者にはBCG接種が行われる)。
2)結核と他疾患との鑑別診断
3)癌患者の細胞性免疫機能の検査
などに利用される。

■注意点
1)ツベルクリン反応は、非結核性抗酸菌感染でも交差反応が起こることがある。

2)日本では、BCG接種既往者が多いため、陽転しても感染によるものかBCG接種によるものかを区別することは困難。しかし、BCG接種既往者でも反応が強陽性に転じたり、新たに硬結や水疱が出現した場合などでは感染を疑う。

3)BCG接種後の反応性は接種後1年以降は徐々に減弱し、結核菌に曝露しなければ10年以上持続することはない。

4)BCG接種後時間が経ってからツ反を行うと、これがブースターとなってその後の反応が最初の反応より強くなるのでBCG接種既往者の場合、1~3週間の間隔をおいて2回ツ反検査を行い、2回目の結果を採用する必要がある。

5)ツ反が陰性化もしくは減弱する要因として、

・ウィルス(麻疹、ムンプス、水痘、風疹)、細菌(チフス、猩紅熱、重症結核)感染
・生菌ワクチン接種(麻疹、ムンプス、ポリオ)
・代謝異常(慢性腎不全)
・栄養不良、悪液質
・リンパ組織を侵す疾患(リンパ腫、慢性リンパ性白血病、サルコイドーシス)
・薬剤(ステロイド、免疫抑制剤)
・年齢(新生児、高齢者)
・ストレス(手術、やけどなど)
・結核菌の感染初期

などがあげられる。

■判定方法
通常は注射48時間後に判定する。ただ、前後2~3時間のずれでも判定に影響はない。判定前に局所を刺激すると発赤が不整になる可能性がある。そのような場合、10~20分間放置した後に判別する。

硬結を必ず手で触れて確認する。海外では硬結の計測を重視する。硬結とともに二重発赤、水疱、出血、潰瘍、壊死、リンパ管炎などの副反応の有無を記録する。

記載方法としては、

このようなものがある。ちなみに、

陰性:発赤の長径9mm以下
弱陽性:発赤の長径10mm以上
中等度陽性:発赤の長径10mm以上で硬結を伴うもの
強陽性:発赤の長径10mm以上で硬結に二重発赤,水疱,壊死などを伴うもの

と規定されている。

さらに、

このように詳細に記載する方法もある。

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