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Bernard-Soulier症候群の診断と治療

2009.08.02 (Sun)

Bernard-Soulier症候群の概念


Bernard-Soulier症候群は、先天的に重篤な出血傾向を呈し、巨大血小板性血小板減少症と出血時間の延長、リストセチンによる血小板凝集欠如を特徴とする常染色体劣性遺伝性疾患である。

本疾患は、von willebrand因子受容体であるGPIb/IX複合体の先天的欠損が原因で起こる。血管内皮下組織コラーゲンへの、血小板粘着が低下することから出血時間が著明に延長する。

Bernard-Soulier症候群の診断

通常、幼児期あるいは小児期に皮下出血斑(紫斑)や鼻出血、歯肉出血などの出血症状で発症し、強度の出血で致命的な場合がある。血小板数は減少する。

末梢血塗抹標本では大型血小板が多数認められ、リンパ球や赤血球大の(直径15~20μm)巨大血小板も出現する。自動血球計数装置では、見かけ上さらに血小板減少となる。そのため、目視による血小板数算定が必要となる。

骨髄巨核球数は正常である。血小板機能検査では、リストセチン凝集が欠如または低下する。

確定診断には、フローサイトメトリーによるGPIb/IX複合体発現欠如の同定が必要となる。

Bernard-Soulier症候群の治療

特異的な治療法はなく、新鮮血小板輸血が最も確実な止血法である。

【問題1】内科学会雑誌 09/07
Bernard-Soulier症候群に関して正しい記載はどれか。1つ選べ。
a)関節内出血、筋肉内出血を認めることが多い。
b)ADPとコラーゲンを用いた血小板凝集能検査を行う。
c)血小板の形態異常
d)血小板数は正常範囲内
e)血餅退縮時間の延長

【答え】
c

【解説】
×a)関節内出血、筋肉内出血は、血友病などの血液凝固異常で認めることが多い。

×b)ADPとコラーゲンを用いた血小板凝集能検査は正常。

○c)血小板の形態異常がみられ、末梢血塗抹標本での巨大血小板がみられる。

×d)血小板数は減少する。自動血球計数装置では、見かけ上さらに血小板減少となる。そのため、目視による血小板数算定が必要。

×e)血餅退縮時間は正常である。

【問題2】86A35
出血時間が延長するのはどれか。
1) Bernard-Soulier症候群
2) 血友病
3) von Willebrand病
4) 血小板無力症(Glanzmann病)
a (1)(3)(4)のみ
b (1)(2)のみ
c (2)(3)のみ
d (4)のみ
e (1)~(4)のすべて

【答え】
a

【解説】
○1) Bernard-Soulier症候群では、血管内皮下組織コラーゲンへの、血小板粘着が低下することから出血時間が著明に延長する。

×2) 血友病(第VIII因子もしくはIX因子活性低値)では、 出血時間は正常であるが、凝固時間およびAPTT延長、PT正常で内因系凝固異常が示唆される。

○3) von Willebrand病は、血中の von Willebrand因子(vWF)の欠乏、もしくは質的異常による血小板の粘着障害に起因する先天性出血性疾患である。

○4) 血小板無力症(Glanzmann病)は、血小板膜の糖蛋白(glycoprotein; GP)Ⅱb/Ⅲa複合体の量的・質的異常に起因する血小板凝集能の障害による先天性出血性疾患である(常染色体劣性遺伝)。


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