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急性骨髄性白血病の予後因子

2009.08.27 (Thu)
急性骨髄性白血病(AML)の治療の基本的な概念は、最終的に白血病細胞をすべて根絶する「total cell kill」にある。

そのためにまず、寛解導入療法で発症時10^12個存在するとされる白血病細胞を10^9個程度に減少させ、完全寛解を目指す寛解導入療法、次いで地固め、維持療法から成る寛解後療法を複数回行い白血病細胞の根絶をはかる。

化学療法によって完全寛解(complete remission;CR)に導入された症例を、そのまま化学療法を継続するか、あるいは造血幹細胞移植、特に同種骨髄移植に踏み切るかを判断する必要がある。

その判断には、薬物療法によって長期生存するグループ、あるいは逆に再発しやすいグループ、さらにその中間に属するグループなどを予測できる因子(予後決定因子)を見いだして、症例を層別化する必要がある。

現在、急性骨髄性白血病(AML)の予後決定因子については、完全に評価が一定しているわけでないが、概ね以下のような因子が挙げられている。

良好不良
年齢60歳未満60歳異常
染色体inv(16)/t(16;16)/del(16q)
t(8;21)
t(15;17)
del(5q)/-5
del(7q)/-7
t(6;9)
t(9;22)
abn(3q)、(9q)、(11q)、(20q)、(21q)、(17p)、and complex karyotypes(3 or more)
遺伝子異常
FLT3変異、p53変異
先行病変
MDS、MPD


【問題】内科学会09/08
成人急性骨髄性白血病(AML)において予後良好因子でないものはどれか。1つ選べ。
a) t(8;21)
b) inv(16)
c) t(15;17)
d) del(7q)/-7
e) 年齢60歳未満

【答え】d) del(7q)/-7

【解説】
○a b) t(8;21)、inv(16)は、予後良好染色体転座であり、第一寛解期での同種骨髄移植は薦められず、第二寛解期に同種移植を行う。

○c) t(15;17)は、急性前骨髄球性白血病(APL)に特徴的な染色体異常であり、オールトランスレチノイ酸(ATRA)併用化学療法により良好な治療成績が得られている。

×d) 7番染色体を伴う異常del(7q)/-7は、骨髄異形性症候群(MDS)からの移行例も含まれ、予後不良である。

○e)高齢者では予後不良となる。

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