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抗菌薬-βラクタム系

2009.12.02 (Wed)

概論


β-ラクタム系抗生物質とは、β-ラクタム環を有する抗生物質の総称である。ペニシリン系、セフェム系、カルバペネム系、モノバクタム系、オキサセフェム系の抗生物質が含まれる。


作用


β‐ラクタム環は抗菌活性の中心をなしており、β‐ラクタム系抗生物質はpeptidoglycan合成の最終段階であるtranspeptidation(ペプチドのcross‐link)を阻害する。transpeptidationを行う酵素は細胞質膜に存在する。

β‐ラクタム系抗生物質がD‐transpeptidaseなどの酵素を阻害する理由として、これらの抗生物質の構造がpeptidoglycanのD‐Ala‐D‐Ala末端に似ており、基質の代わりに酵素と結合するためと考えられている。β‐ラクタム環のOC‐N結合は反応性に富むが、これがD‐Ala‐D‐Alaのペプチド結合に対応しており、D‐transpeptidaseやD‐carboxypeptidaseがOC‐N結合を切り、penicilloyl enzymeをつくることが示唆されている。

ペニシリン系は主にグラム陽性菌に、セフェム系およびカルバペネム系はグラム陽性菌・陰性菌に、モノバクタム系はグラム陰性菌に有効であり、毒性が低い。

使用時のポイント


・βラクタム系抗菌薬は、時間依存性に作用するため、投与回数を多くすると効果的である。
・細胞内移行性が悪いため、細胞内増殖菌には無効であり、レジオネラやリケッチア、クラミジアには無効である。また、マイコプラズマは細胞壁をもたないため、βラクタム系は無効。

副作用


モノバクタム系を除いて交叉アレルギー性あり。主に腎から尿中へ排泄、肝から胆汁中へも排泄される。腎障害時には用量の調節が必要。ショック、過敏症、胃腸障害などが起こることがある。なお、投与前に問診が必要。注射剤では皮内テストも必要。溶解後の水溶液は、経時的に分解して不安定である。

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