医学生/研修医向け 基礎医学 内科学 ゴロ合わせ 内科認定医試験
診療データ TNM分類一覧 病期(ステージ)一覧 抗菌薬 診断基準・ガイドライン一覧

当サイトのページランキング

間質性肺炎の定義と分類

2010.02.19 (Fri)

概念

間質性肺炎とは、間質(肺胞壁)を病変の主座とする炎症性疾患に対する病理組織学的総称のことを指す。病因別には、特発性(原因不明のもの)、膠原病性、薬物性などさまざまのものが含まれている。

原因不明の間質性肺炎を特発性間質性肺炎と総称し、これは臨床経過からさらに急性型と慢性型に分類されている。前者はHammanとRichが1944年に報告したものにほぼ一致し、現在では急性間質性肺炎(acute interstitial pneumonia;AIP)、後者は欧米で特発性肺線維症(idiopathic pulmonary fibrosis;IPF)といわれるものにほぼ相当する。

今日、原因不明の間質性肺炎については病理組織学的な分類が行われ、それが経過、予後、治療反応性とよく対応することも明らかとなっている。そのため、間質性肺炎、と一言で言っても、その分類が重要となる。

分類

Liebowの分類
現在の臨床病理分類
通常型間質性肺炎(UIP: usual interstitial pneumoniae)IPF(idiopathic pulmonary fibrosis)
閉塞性細気管支炎を合併したびまん性肺胞障害(BIP: bronchiolitis obliterans and diffuse alveolar damage)COP (cryptogenic organizing pneumonia)
剥離型間質性肺炎(DIP: desquamative interstitial pneumoniae)1. DIP (desquamative interstitial pneumonia)
2. RB-ILD (respiratory bronchiolitis-associated interstitial lung disease)
巨細胞性間質性肺炎(GIP: giant cell interstitial pneumoniae)hard metal lung disease(cobalt sensitivity)
リンパ性間質性肺炎(LIP: lymphoid inerstitial pnumoniae)LIP (lymphocytic interstitial pnaumonia)

AIP(acute interstitial pnaumonia)

NSIP (nonspecific interstitial pneumonia)

鑑別

病理組織学的にDADの所見を有し、原因不明(他の間質性肺疾患を除外)の疾患をIIP急性型(またはAIP)と診断する。また、病理組織学的にUIPの所見を有し、原因不明(他の間質性肺疾患を除外)の疾患をIIP慢性型と診断する。

病理像による上記鑑別が行われることが確実であると考えられるが、肺生検が行われる症例は少なく、現在ではHRCT所見などを参考に診断される。その特徴としては、以下のようなものがある。
AIP・両側肺野に斑状またはびまん性の分布
・スリガラス状の濃度上昇域(濃厚な均等影を伴う)
・濃度上昇域内部の牽引性気管支拡張像(細気管支拡張像)
・気管支血管影や葉間線の偏倚(強い収縮傾向)
典型的な蜂巣肺形成はない
UIP/IPF・下葉背側胸膜下に優位な分布
・壁厚の小嚢胞の集簇(蜂巣肺)
・スリガラス状の濃度上昇域(網状影を伴う場合が多い)
・濃度上昇域内部の牽引性気管支拡張像
・気管支血管影や葉間線の偏倚(肺の容積減少)
・気管支血管影や胸膜面の不整像(小葉辺縁部優位の線維化)
・不均一な所見の分布(蜂巣肺に隣接した正常肺野の存在など)
COP・胸膜直下あるいは気管支血管影に沿って分布
・濃厚な均等影
・スリガラス状の濃度上昇域
・結節影(気管支血管影に連なる)
蜂巣肺形成はない。
NSIP・中下肺野優位の分布
・スリガラス状の濃度上昇域
・濃厚な均等影
・気管支血管影の腫大像
・索状影や線状影
・濃度上昇域内部の牽引性気管支拡張像(fibrotic NSIP)



トップページへ  |  この記事へのリンク  |  呼吸器
Adminブログパーツ