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マルファン症候群と類縁疾患の診断のための改訂Ghent基準

2013.06.27 (Thu)

家族歴がない場合


(1)大動脈基部病変注1)
(Z≧2)かつ 水晶体偏位 →「マルファン症候群」*
(2)大動脈基部病変(Z≧2)かつ FBN1遺伝子変異注2)→「マルファン症候群」
(3)大動脈基部病変(Z≧2)かつ 身体兆候(≧7点)→「マルファン症候群」*
(4)水晶体偏位 かつ 大動脈病変と関連するFBN1遺伝子変異注3)→「マルファン症候群」

・水晶体偏位があっても,大動脈病変と関連するFBN1遺伝子変異を認めない場合は,身体兆候の有無にかかわらず「水晶体偏位症候群(ELS)」とする.
・大動脈基部病変が軽度で(バルサルバ洞径;Z<2),身体兆候(≧5点で骨格所見を含む)を認めるが,水晶体偏位を認めない場合は 「MASS」注4)とする.
・僧帽弁逸脱を認めるが,大動脈基部病変が軽度で(バルサルバ洞径;Z<2),身体兆候を認めず(<5点),水晶体偏位も認めない場合は 「僧帽弁逸脱症候群(MVPS)」とする.

家族歴がある場合 注5)


(5)水晶体偏位 かつ 家族歴 →「マルファン症候群」
(6)身体兆候(≧7点) かつ 家族歴 →「マルファン症候群」*
(7)大動脈基部病変(20歳以上Z≧2,20歳未満Z≧3)かつ 家族歴 →「マルファン症候群」*
*この場合の診断は,類縁疾患であるShprintzen-Goldberg症候群,Loeys-Dietz症候群,血管型エーラスダンロス症候群との鑑別を必要とし,所見よりこれらの疾患が示唆される場合の判定は,TGFBR1/2遺伝子,COL3A1遺伝子,コラーゲン生化学分析などの諸検査を経てから行うこと.なお,鑑別を要する疾患や遺伝子は,将来変更される可能性がある.

注1)大動脈基部病変:大動脈基部径(バルサルバ洞径)の拡大(Zスコアで判定),または大動脈基部解離
注2)FBN1遺伝子変異:別表にくわしく規定される(仔細省略)
注3)大動脈病変と関連するFBN1遺伝子変異:これまでに,大動脈病変を有する患者で検出されたFBN1遺伝子変異
注4)MASS:近視,僧帽弁逸脱,境界域の大動脈基部拡張(バルサルバ洞径;Z<2),皮膚線条,骨格系症状の表現型を有するもの
注5)家族歴:上記の(1)~(4)により,個別に診断された発端者を家族に有する

身体兆候(最大20点,7点以上で身体兆候ありと判定)

• 手首サイン陽性かつ親指サイン陽性 3点
(手首サイン陽性または親指サイン陽性のいずれかのみ 1点)
• 鳩胸 2点
(漏斗胸または胸郭非対称のみ 1点)
• 後足部の変形 2点
(扁平足のみ 1点)
• 肺気胸 2点
• 脊髄硬膜拡張 1点
• 股臼底突出 2点
• 重度の側彎がない状態での,上節/下節比の低下+指極/身長比の上昇 1点
• 側彎または胸腰椎後彎 1点
• 肘関節の伸展制限 1点
• 特徴的顔貌(5つのうち3つ以上):長頭,眼球陥凹,眼瞼裂斜下,頬骨低形成,下顎後退 1点
• 皮膚線条 1点
• 近視(-3Dを超える) 1点
• 僧帽弁逸脱 1点


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