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「バイアスピリン」を解熱鎮痛薬として使っていた男性

2013.12.29 (Sun)
薬剤師の方を対象としたオンラインサイト・日経ドラッグインフォメーションに「頭痛時にバイアスピリンを勝手に服用」という記事が掲載されていました。症例は58歳の男性で、タイトルの通り、頭痛がするたびに、バイアスピリン(一般名アスピリン)を鎮痛目的で勝手に頓用していたそうです。

バイエルアスピリン
【指定第2類医薬品】バイエルアスピリン 30錠

アテローム血栓性脳梗塞と診断され、再発予防のためバイアスピリンが処方されていたそうですが、ある日の来局時、「前回バイアスピリンが足りなくなったので、今回は少し余分にもらえないか」と言ってきたことから、話を聞いた薬剤師さんにより判明したそうです。

薬名に「アスピリン」が付くことから、患者は鎮痛剤として使われるものと同じ作用があると思い込んでしまった、ということのようです。似て非なるもの、ということをしっかりと説明する必要がありそうですね。

ちなみに、「アスピリン」と「バイアスピリン」の説明を。
アセチルサリチル酸の商標名が「アスピリン」であり、「バイアスピリン」は1錠あたり、アセチルサリチル酸100 mgを含有するものです。

アスピリンは、解熱鎮痛剤として使われる非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)の一つですが、血小板凝集阻害作用も併せ持つため、脳梗塞や心筋梗塞後の患者に対して血栓形成抑制を目的に処方されています。この場合の至適用量は75~150mg/日で、解熱鎮痛剤として用いられる量(バファリンですと、1錠330 mg含有、バイエルアスピリンですと1錠500 mg)よりもかなり少ないです。

アスピリンは低用量の場合、血小板のCOX-1経由でトロンボキサン(TX)A2産生のみを阻害し、抗血小板作用を示しますが、高用量になると、COX-2や血管内皮細胞のCOX-1も同時に阻害するため、抗血小板作用は減弱するそうです。

それにしても…消化管出血などを起こさなくてよかったですね。患者さんへの薬剤の説明が重要だ、と気付かされる例ですね。


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